香港書展2026レポート!

 年に一度の祭典、巨大書籍見本市「香港書展 Hong Kong Book Fair」。
2026年は前年比10万人増、6日間で99万人の入場者を集めました(公式発表)。
当店は本年も、5日目・6日目を突撃取材してまいりました。
それでは現場ルポをどうぞ!

会期 2026年7月15日(水)〜7月21日(火)
会場 灣仔・コンベンション&エキシビジョンセンター(會展中心)

 今年も大小の版元や小売店、取次店のブースなど、計770の出展者が集
いました(併催2イベントも含む)ですが今年は例年に比べ、だいぶ人が少
なく歩きやすかった印象です。
  小売の最大手・三聯書店のブースです。毎年割引率も高く、沢山のお客さんが訪れます。   三聯書店今年の目玉は「ラブブ」の絵本。デザイナーの龍家昇はもともと
香港の人で、自作のモンスター・ユニバースで編んだ3つの物語を「精霊三
部曲」として豪華仕様絵本でリリースしました。
 
  三聯書店ブースでは21日、突発サイン会がありました!Felix Ipさんが
香港重機のちびキャラクター「信号灯くん」を題材に新作絵本を発行し、記
念サイン会を日曜日に続き連日開催。イラスト入りサインをもらいました!
 そして同時開催、「時間列車」で港漫動力選出のBonnie Pangさん、新作「THE GRATEST TOUR」を三聯書店からリリースで記念サイン会。2頭のキャラがメチャカワいいです!  こちらは「男たちの挽歌」漫画版の地上出版ブース。昨年は書展不参加
でしたので2年ぶりですが、いつ行ってもお客さんと作者・黄水斌さんが歓
談しておられたので、お買い物の時以外はあまりお邪魔できず…。
 
  「火鳳燎原」でおなじみ東立香港のブースです。ここもいつ来ても人だ
かりなので朝一番、開場直後に撮影。オリジナルロボット&美少女漫画
「KOKONELINK」もイチ推しです。
  「火鳳燎原」は本年春の第82巻をもって単行本刊行は一区切り。今年は豪華画集、グッズなどが目玉です。グッズ…MA-1ジャケット(「トップガン」で有名なアレです)などというものまでありました!  こちらは明報出版社。ギャグエッセイ漫画の雄・Cusonさんが毎年新刊を出し、会期中毎日のようにサイン会をします。しかし毎年並べずに遠巻きに見るだけです。一人ひとりにとてつもなく時間をかけるため、何時間も待たなければならないのです!
 
  さて余兒さん率いる「創造館」のブースに行ってみましょう。こちら側は
「童話夢工場」など少年少女向け読み物のプロモーションが中心ですが…
  広いブースの反対側には「九龍城寨」関連本のプロモーションがドーン。信一と龍捲風をフィーチャーしたスピンオフ豪華絵本「龍與風的告別式」が今年の目玉です。   ブースの中に「阿七冰室」の屋台までしつらえ、たいへん凝っています!
社主で筆者の余兒さんは長期間開催の疲れも見せず、ずっとブースで接
客しておられました。サインもいただきました!
 
 點子出版のブースです。かつては体制批判や裏社会ルポなど骨っぽい
刊行物もありましたが、現在は気楽なギャグ・ジョーク集、ミステリーやヤ
ング向けホラーなどの本で人気を集めています。
  點子出版の目玉は、ポップなシール絵師・豚肉窩點のお化け絵「香港鬼怪」シリーズ。本年はキョンシー物語の新作を刊行。作者さんのサインがPOPに残っていました。ちびっ子も夢中で読んでいますね!   こちらも軽い読み物中心の「火柴頭出版社」。ちょっと中身が薄すぎる本
ばかりなので当店あまり仕入れませんが…昨年は鳥山明の独自の評伝
本、今年は黄家駒(ex.BEYOND)の評伝本を出していました。
 
  書籍だけではなくグッズ中心の店も、1/Fメインフロアに堂々と出店する
ようになりました。ここは香港お土産グッズや「キャセイ・ベアー」などキャセ
イパシフィック航空グッズを取り扱っていました。かわいい店構えが目をひ
きます。
 ほかにもブースデザインに凝る出展者が増えた印象です。こちらは料理書や旅行書・タレント本など軽い読み物が中心の萬里機構。ブース全体の外観にもレトロな雰囲気が漂いますが…  ブース内に焼味店をしつらえ、あらまあ凝っていますね!そういった出展
者は他にもあり、電子メディア媒体「橙」グループも昔の小間物屋「士多」
ふうにブース内を飾りつけていました。
 
 こちらは長寿ギャグ漫画「老夫子」の版元ブース。昔の作品の復刻版刊
行も盛んです。ほかにかわいいグッズ、日本漫画の中文版なども販売して
います。(1/Fメインホールではなく、3/Fの出展でした) 
 KADOKAWAも書展には毎年出展し、おもに台湾制作・刊行の中文版コミックやグッズを販売しています。いつも長蛇の列で写真撮影もままなりませんが、今年は朝一番に訪れて中に入ってみました。  「ロシデレ」や「86」「よう実」などがメインでしたが、奥にBLと百合作品を集めた「精神食糧區」なるコーナーが。そのジャンルの供給物を「食糧」「糧食」と、少し前から呼びならわされているようです。生きるために摂取が必要なもの…ですね。
 日本ものといえばこの「買物王」ブースも毎年黒山の人だかり(ここも朝一番で撮影)。ふろく付きの日本雑誌を輸入販売する業者です。ふろくどころか雑誌そのものの刊行が激減した香港で、たいへん貴重なあこがれの品となっているようです。  イロモノ刊行物で目をひこうという出展者は毎年います。これはネコ用の風水本。著名な風水師さんが書いているようですが、それにしても…たしかに香港にも「猫奴」、度を超したネコ好きさんがとても多いのですが…。  少数ですが古本屋も出展していました。ここは地元書籍だけでなく大陸のアンティーク書籍・雑誌・地図など紙ものも扱っていました。毛沢東バッジまで売っていました(ただしこういったものは現在、当時品と新造のニセモノとが混ざり合っているので見極めが難しい。)
 時代の流れでしょうか、電子書籍や配信サイトのブースもいくつか出ていました。「見本市」ですからそういった出展者もアリですが、立ち寄るお客さんはまばら。もちろん紙より配信の方が隆盛しているのは日本と同じですが、わざわざ書展で親しもうとは思いませんよね。  フロアの端に「宗教コーナー」の一角があり、さまざまな宗教関連団体が並びます。ここは新界で有名な「願いの木」(お札を投げて木にひっかける)の管理道教団体のブース。おそなえの紙細工を作っているところです!  意外と宗教のるつぼなのが香港。イスラム教のブースもあります。啓蒙書籍のほかに、信者のお里である外国の名産品を販売したりもしていました。もちろん仏教・キリスト教のブースも林立。でもこのコーナー、いつまで続けられることやら。
 今回の書展にはこのような不自然に広いレストスペースや記念撮影スペースがありました。これは例年大型ブースを出していた小売店「楡林書店」と「樂文書店」が、例年どおり出展料を払って申し込み、場所も確保したのに、6月に当局から出展禁止を言い渡されたからとみられます。  3/Fフロアに行ってみましょう。文房具や雑貨のブースが並びます。毎年日本文房具メーカー=コクヨや三菱鉛筆などに凄まじい人垣ができますが、このパイロットもそのひとつ。中華風の凝った外観が美しいですね。  3/Fホールは2つに分かれており、片方は子ども向け出展を集めた「児童天地」。この「新雅文化」は絵本や教育書籍の版元で毎年巨大ブースを出していますが、少子化の進む香港で年々厳しさを増しているようです。
。31 「児童天地」には少数ながら玩具の出展ブースもあります。が!こちらのロボット玩具。香港地元のはたらくのりものがメカロボ化する…それって香港重機では!?ついに意匠を模倣されるようになってしまいましたか…。 。32 児童向け啓蒙活動ブースも多数出展。ポップなゆるキャラが迎えるこのブースは、違法薬物撲滅キャンペーン。お子さんの写真をAI加工し「この薬物を摂取すると、こんな悲惨な顔に変わりますよ!」と合成写真を吐き出すアトラクションもあり、なかなかシャレにならないものがありました。 。33 こちらもずいぶんポップですが、これが詐欺被害防止キャンペーンブース。同様のコーナーが場内にいくつもあり、一攫千金を求めて騙されてしまうというのがかなり社会問題化していることを知りました。
 


動漫電玩節2026(7/25〜7/28)にも行ってまいりました。
レポートは近日公開!

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